19日獣発第86号
平成19年6月12日
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地方獣医師会会長各位 |
社団法人 日本獣医師会
会 長 山根義久
(公印及び契印の押印は省略) |
医療用狂犬病ワクチンの供給確保について |
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狂犬病予防法(以下「法」という.)に基づく狂犬病予防対策等については,先に,平成19年3月2日付け健発第0302001号及び平成19年3月2日付け健感発第0302001号により,法第4条に基づく登録業務及び第5条に基づく予防注射業務について,都道府県と市町村並びに獣医師会の綿密な連携により推進する旨等の今後の円滑な実施に向けての方向性が示されたところであります.
このような中で狂犬病予防業務のうち,犬の定期予防注射の実施者である診療獣医師においては,昨年11月にフィリピン帰国者において相次いで狂犬病の発症・死亡例が発生したこともあり,その業務の性質から狂犬病の暴露前免疫確保のため医療用狂犬病ワクチンの接種を求めているところでありますが,医療用狂犬病ワクチン接種の指定診療施設においても供給数の不足のため希望に即した接種が適わない事態が生じているのも事実であります.
このような事態を受け,今般,本会においては,医療用狂犬病ワクチンの安定的な供給の確保に資するため,厚生労働省に対し別紙1により,また,同ワクチンの製造者である財団法人 化学及血清療法研究所に対し別紙2により要請したところであります.
つきましては,貴会におかれましては,この旨ご了知願うとともに,医療用狂犬病ワクチンによる暴露前免疫については,別紙3に示したとおり,基礎免疫のため最低3回の計画接種が必要なこと.また,厚生労働省においては,乾燥組織培養不活化狂犬病ワクチンについて(平成18年12月8日付け医政経発第1208004号)の記の3において,「3.わが国においては,昭和33年以降,ヒト若しくは動物での狂犬病の国内発生は報告されておらず,このため,国内で飼い犬等に咬まれた場合には,狂犬病に感染する可能性はきわめて低いと考えられ,通常の傷口の処置は必要であるが,狂犬病ワクチンを接種する必要性まではないこと.」としていること等を含め総合的に勘案の上対処する必要がある旨を併せて関係獣医師に対し情報提供されるようお願いします. |
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