迫田義博1) 吉見 泰2) 黒川 知2) 喜田 宏1)†
1)北海道大学大学院獣医学研究科(〒060-0818 札幌市北区北18条西9丁目)
2)明治製菓(株) 動薬飼料部(〒104-8002 中央区京橋2-4-16)
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(2006年9月19日受付・2007年1月9日受理)
要 約
市販消毒薬5品の鳥インフルエンザウイルス不活化効果を調べた.消毒薬はいずれもウイルスの亜型と病原性に関わらず,高希釈でウイルスの感染性を消失させた.希釈した薬液の凍結融解の繰り返しは消毒効果に影響を与えなかったが,低温下および有機物として鶏糞を添加した場合,消毒効果の減少が認められた.以上の結果から,試験に用いた消毒薬は反応温度や有機物の混入などの環境要因を十分に理解した上で適切に使用すれば鳥インフルエンザウイルスの不活化に有効であることがわかった.
―キーワード:鳥インフルエンザウイルス,消毒薬,不活化.
------------------------------日獣会誌 60,519〜522(2007) |
† 連絡責任者: |
喜田 宏(北海道大学大学院獣医学研究科微生物学教室)
〒060-0818 札幌市北区北18条西9丁目
TEL
011-706-5207 FAX 011-706-5273
E-mail : kida@vetmed.hokudai.ac.jp |
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