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原 著

僧帽弁閉鎖不全犬における非観血的血圧測定値の比較検討

福島隆治 1)†   小山秀一 1)   内野富弥 2)   廣瀬 昶 1)

1)日本獣医生命科学大学獣医学部(〒180-8602 武蔵野市境南町1-7-1)
2)動物エムイーリサーチセンター(〒190-0142 あきる野市伊奈487-10)

(2006年1月23日受付・2006年9月28日受理)

要   約

 健常犬89頭と,無治療の僧帽弁閉鎖不全症(MR)犬72頭との血圧値を比較し,心不全への進行と血圧値の関連性を考察した.MR犬はNYHA分類を適用し I〜IV 群に区分した.また健常犬は,MRでNYHA I〜IV に区分したと同年齢域の4群に選分した.心拍数,収縮期血圧,平均血圧および拡張期血圧をそれぞれ健常犬と比較した.その結果,MR犬ではNYHA IIそしてNYHA IIIまで病態が進行すると収縮期血圧,平均血圧および拡張期血圧ともに上昇することが明らかになった.
―キーワード:血圧,犬,心不全,僧帽弁閉鎖不全,NYHA分類.

------------------------------日獣会誌 60,367〜371(2007)

 

† 連絡責任者: 福島隆治(日本獣医生命科学大学獣医学部獣医学科獣医内科学教室)
〒180-8602 武蔵野市境南町1-7-1
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