獣医師法第17条の規定に関する疑義照会及び
獣医事監視・取締りの徹底について
| 獣医師法第17条の規定に関する疑義照会及び獣医事監視・取締りの徹底に関し，地方獣医師会長あて次のとおり通知した． |
18日獣発第235号
平成19年2月16日 |
| 地方獣医師会会長 各位 |
社団法人 日本獣医師会
会 長 山根義久
（公印及び契印の押印は省略） |
獣医師法第17条の規定に関する疑義照会及び
獣医事監視・取締りの徹底について |
先般，平成18年11月13日付け18日獣発第155号（別紙1）により，農林水産省消費・安全局畜水産安全管理課長に疑義照会及び獣医事監視・取締りの徹底を要請したところ，今般，平成19年2月7日付け18消安第11562号（別紙2）により回答があったので，お知らせする．
今回の疑義照会の内容においては，必ずしも法令違反の有無の判断にまでは及ばない事例もあったが，貴職におかれては，引き続き地域における詳細情報の収集等に努め，同様の事例が認められる場合は，貴管内の獣医事取締当局と協議の上，法令上の適切な対応が講じられるよう対応願いたい． |
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【別紙1】
 写 |
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18日獣発第155号
平成18年11月13日 |
農林水産省消費・安全局畜水産安全管理課長
杉浦勝明 様 |
社団法人 日本獣医師会
会 長 山根義久 |
獣医師法第17条等の規定に関する疑義照会及び
獣医事監視・取締りの徹底について |
このたび，名古屋市名東区社口に「愛犬のメディカルフィットネスクラブ」として開設された施設において，リハビリテーションと称し動物の機能回復，疼痛緩和を目的とした行為を行っているとの情報提供がありました．
本件に関し，下記のとおり疑義紹介しますので，ご検討の上，貴職の見解を教示されたくお願いします．
なお，下記の1の事項が獣医師法等に抵触する旨の見解を提示の上は，愛知県当局に対し，獣医事監視・取締りを貴職から指導されるようお願いします．
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| 記 |
1 行為の内容
獣医師資格を有しない者が，犬・猫等の診療対象動物に対し，機能回復，疼痛緩和のためのリハビリテーションと称し以下の行為を業として行うこと．
（1）外力を加えて関節等を動かし，強制的に運動させること
（2）低周波治療器，極超短波治療器を用い施療すること
（3）動物の飼育者が持参したX線撮影写真を読影した上で，リハビリテーションのための施療の必要性を判断すること
2 照会事項
前記1の（1）から（3）に掲げる行為を獣医師資格を有しない者が診療対象動物に業として行うことは，いずれもが，獣医師法第17条（飼育動物診療業務の制限）に，また，前記1の内容を広告することは獣医療法第17条（広告の制限）に違反すると考えるが，意見を伺う． |
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【別紙2】
| 写 |
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18消安第11562号
平成19年2月7日 |
社団法人 日本獣医師会
会長 山根義久 殿 |
| 農林水産省消費・安全局畜水産安全管理課長 |
獣医師法第17条の規定に関する疑義照会及び
獣医事監視・取締りの徹底について（回答） |
平成18年11月13日付け18日獣発第155号をもって照会のあったこのことについては，下記のとおり回答します．
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| 記 |
獣医師法（昭和24年法律第186号）第17条の「診療」に該当するか否かは，飼育動物の疾病についての診察，診断，治療といった，獣医師の獣医学的判断及び技術をもってするのでなければ，飼育動物に危害を及ぼし，又は危害を及ぼすおそれのある行為であるかどうかにより判断されるものである．
今般，照会のあった行為のうち，1の（1）及び（2）の行為については，照会内容のみをもって診療に該当するが否かを判断することは困難であり，当該飼育動物の健康状態，当該行為の具体的態様等を踏まえて総合的に判断する必要があるが，1の（3）の行為については，診療に該当するおそれがあるものと考えられる．
また，獣医師又は診療施設の業務に関する広告については，獣医療法（平成4年法律第46号）第17条において，獣医師又は診療施設の専門科名及び獣医師の学位又は称号を除いて，技能，療法又は経歴について広告してはならないとされている．
照会のあった行為に関する広告が，獣医療法第17条に抵触するか否かについては，個別事例ごとに判断する必要があるものの，獣医師又は診療施設の業務に関する技能，療法又は経歴に関するものであれば，同条の規定に抵触するおそれがある．
なお，愛知県獣医事担当部局からは，当該施設において獣医師法又は獣医療法に抵触する行為は確認されていない旨の報告を受けているので申し添える．また，貴会においても適切な獣医療が提供されるよう引き続きご協力願いたい． |
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