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ポリメラーゼ連鎖反応法による犬と猫の胃粘膜からの Helicobacter pylori およびHelicobacter 属 特異遺伝子の検出 |
小川 高1)† 川嶋和晴2) 野元孝子3) 天野 弘4) 片岡 康5)
1)静岡県 開業(〒427-0043 島田市中溝4-12-3) 2)静岡県中部家畜保健衛生所(〒427-0007 島田市野田1120-1) 3)静岡県農業水産部(〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6) 4)日本獣医生命科学大学(〒180-8602 武蔵野市境南町1-7-1) |
要 約
消化器症状のみられた犬・猫各40頭を対象に,胃粘膜におけるHelicobacter pyloriおよびHelicobacter属細菌の感染状況をPCR法によって調査した.その結果,H.
pyloriの特異遺伝子は犬・猫ともにまったく検出されなかった.Helicobacter属細菌の特異遺伝子は,犬で58%(23/40),猫で43%(17/40)から検出されたが,臨床症状および胃内視鏡検査所見との関連性は認められなかった.そして同検体に対して行ったウレアーゼ試験とPCR法によるHelicobacter属細菌の検出結果の一致率は,犬で83%,猫で94%と高いものであった.
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