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野鳥のコリンエステラーゼ阻害剤中毒 |
岩手県中央家畜保健衛生所(〒020-0173 岩手郡滝沢村滝沢字砂込390-5) |
要 約
2004年から2006年までの春季に岩手県内で死亡した7事例43羽の野鳥(カラスおよびシメ属)を病理学的,毒物学的および病原学的に検索した.病鳥は縮瞳および流涙を示した.病変は肺,腎臓,肝臓および眼球脈絡膜における顕著な鬱血,中毒性急性尿細管壊死ならびに消化管の粘液腺上皮細胞の分泌亢進により特徴づけられた.5事例の鳥の筋胃内容から有機リン剤,2事例のそれらからカーバメート剤が示唆される物質が検出された.病鳥から赤血球凝集ウイルスおよび有意な細菌は分離されなかった.得られた成績から,本症を検出された化学物質による中毒と診断した.
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