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短 報

若齢子牛の外耳と鼻腔からのレオウイルス分離症例

矢後啓司1)†  西村昌晃1)  村松昌武1)  石田 優2)  渡辺直久3)
原 元宣4)  岸川正剛4)  高橋俊一4)

1)(財) 畜産生物科学安全研究所(〒229-1132 相模原市橋本台3-7-11)
2)北海道 開業(〒095-0371 士別市上士別町15線)
3)川崎三鷹製薬(株) (〒181-0013 三鷹市下連雀4-16-39)
4)麻布大学獣医学部(〒229-8501 相模原市淵野辺1-17-71)

(2006年3月6日受付・2006年6月23日受理)

要   約

 発熱,発咳,鼻漏および耳介脱力等の症状がみられた若齢子牛(生後1カ月)5頭の病原検索を行い,鼻腔内からレオウイルス(2/5),Mycoplasma bovirhinis(3/5)およびPasteurella multocida(4/5),外耳内からレオウイルス(3/5)およびMycoplasma bovis(1/5)を分離した.分離レオウイルスはHI試験でソ型に若干高い抗体価を認め,本症例ではレオウイルスが鼻腔内組織のみならず,外耳内組織にも感染波及していることが明らかとなった.分離ウイルスの子牛への病原性についてさらに検討が必要である.
―キーワード:若齢子牛,外耳,レオウイルス.

------------------------------日獣会誌 60,43〜46(2007)

 

† 連絡責任者: 矢後啓司((財) 畜産生物科学安全研究所)
〒229-1132 相模原市橋本台3-7-11
TEL 042-762-2775 FAX 042-762-7979 
E-mail : seibutu@abox5.so-net.ne.jp