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地方会だより

五十嵐幸男前日本獣医師会会長に感謝の集い

比留間一男(埼玉県獣医師会副会長・比留間獣医科医院院長)

五十嵐幸男先生夫妻
五十嵐幸男先生夫妻
  平成17年11月24日(木)さいたま市大宮ラフォーレ清水園において,関東一円の来賓の方々と埼玉県獣医師会会員312名という多数の参加のもとで開催された.
 一同が敬愛する五十嵐前会長に心からの敬意と感謝を,さらにご慰労と今後益々のご健勝を願い,参加者の誰もが満面に笑みを浮かべながら和やかに穏やかに,時には賑やかな歓声とともに充実感に満ちた会場の雰囲気であった.会長就任以来選出母体の埼玉県獣医師会は,関東地区獣医師会連合会とともに獣医師として格段の豊富な人生経験と常に高い理念を掲げて歩まれる姿と,県獣会長としてあるいは日獣副会長として輝かしい数々の業績から存分のご活躍をご期待申しあげてきた.緊急かつ重要な課題の直面においても常に温厚で沈着な判断と冷静な態度でしかも時には迅速かつ的確に対応されてきた.また,現場を重視され自然事象や社会現象を真正面から受け止められ,科学者としてまた教育者としての真摯な姿に,誰もが敬愛の念を抱きかつ感銘を受けてきた.
 趣意書には「日本獣医師会の常任理事5期15年余月,副会長1期3年,会長3期6年間の長きに亘り日本獣医界のリーダーとして指導的役割を果され,この間,獣医師制度の整備をはじめ,獣医学教育の改善,BSE・鳥インフルエンザ問題を契機としてハサップ方式を導入した食の安全確保対策,さらには小動物医療体制整備等の諸施策に果敢に取り組まれますとともに,互いの和をモットーに日本獣医師会の組織整備・財政運営の安定に多大の足跡を遺された」と業績が記されている.戦前の若き日に,日本が満州問題で国際連盟を脱退し日中戦争勃発後に入隊,軍人として青春時代の夢を托され軍陣外科学を専攻された.大陸で命がけの戦役体験と,終戦後は酷寒と飢えと重労働の苦難のシベリア抑留を克服され,その力強さが彷彿としてよみがえってくる.国破れて山河ありと逆境のなかで,開業獣医師として国土の復興と若者の育成に真剣な人生の戦闘を挑まれたかに思える.不屈の精神力と体力と国を愛するまさに武士道の燃える情熱が感じられる.多くの参加者が,獣医界の最高責任者として全力をあげてこられたその熱意と業績にそれぞれが感謝と敬服の念を抱かれたことは,至極当然のことと受け取れる.さらに,奥様はじめご一家の地域における信頼とご活躍は目覚ましいものがあり,心から敬服するところである.
 さて,第一部の記念講演会で山根義久新会長が「小動物・産業動物医療の現状と将来像(大学教育を含む)」,大森専務理事が「日本獣医師会の部会制導入と職域別課題への対応」について講演された.第二部感謝を捧げる会は,高橋県獣会長の挨拶の後,五十嵐前会長夫妻に花束が所属の北支部,同窓会,政治連盟,狂犬病予防協会の各代表から贈呈された.ついで,辻前副会長,山根会長,中川副会長,大森専務へ贈呈された.県獣から特別感謝状と記念品が贈られ,来賓祝辞が上田県知事,富岡熊谷市長,大野・小島衆議院議員,島野県議会議員,丸山埼玉新聞社社長,江原農協中央会長,笹崎県獣顧問から述べられた.祝電披露後の謝辞で「会員の支持と協力への感謝と感激,今後の尽力」を力強く語られた.増田前衆議院議員の乾杯後,辻前日獣副会長,桑島日獣監事,堀口県畜産会長の祝辞があり,宴たけなわの頃合を見計らって中川日獣副会長・稲庭群馬県獣会長,遠山茨城県獣会長から中締,佐久間県獣名誉会員から万歳があり,中村県獣理事が演出豊かなエールを贈られて満場歓声のうちに閉会した.五十嵐前会長に敬意と感謝を込めたこの催しが,会と会員の発展に資することを期待し,あわせてご一家のご繁栄とご健勝を祈りつつ,日獣顧問として,また県獣名誉会長としてさらなるご指導を祈念して結びとしたい.



† 連絡責任者: 比留間一男(比留間獣医科医院)
〒358-0042 入間市大字上谷ケ貫601
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