要 約
2004年1月〜4月にかけて神奈川県内のスーパーの魚介類売り場から購入した海産魚介類について寄生虫の感染状況を調査した.調査魚類はハタハタ,サンマ,マイワシ,カタクチイワシ,スケトウダラ,マサバ,スルメイカの7種類で検出された寄生蠕虫は,アニサキス亜科幼線虫が5種の魚介類から検出され,それぞれの感染率はマサバ100%,スケトウダラ89%,スルメイカ45%,ハタハタ35%,カタクチイワシ2%でサンマ,マイワシからは検出されなかった.アニサキス亜科幼線虫の大部分はAnisakis-I型であった.その他Anisakis-II型,Pseudoterranova-A,B型が検出された.アニサキス幼虫の以外に,ニベレリアとテンタクラリア属条虫の幼虫,ラディノリンクス属(鉤頭虫類)の幼虫およびParahemiurus
sardiniae(吸虫類)成虫が検出された.
―キーワード:アニサキス,海産魚介類,蠕虫類.
------------------------------日獣会誌 57,805〜808(2004) |
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内田明彦(麻布大学環境保健学部医動物学研究室)
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