原 著

プロポフォール-フェンタニルを用いた犬の
全静脈麻酔の臨床応用


山下和人  安達洋平  久代季子  Umar Mohammed Ahmed
都築圭子  前原誠也  瀬野貴弘  泉澤康晴

酪農学園大学獣医学部(〒069-8501 江別市文京台緑町582-1)

(2004年2月12日受付・2004年6月28日受理)

要   約

 犬臨床例にプロポフォール(P)とフェンタニル(F)を併用した全静脈麻酔(PF-TIVA)を応用した.麻酔前投薬としてプロピオニールプロマジン0.05mg/kg,ドロペリドール0.25mg/kg,ミダゾラム0.3mg/kg,またはメデトミジン5μg/kgを静脈内投与(IV)し,Pで麻酔導入した.Fを2μg/kg IV後に0.2μg/kg/分で持続IVし,PのIV投与速度を調節して外科麻酔を維持した.麻酔維持に要したP投与速度はメデトミジンの麻酔前投薬で0.2〜0.3mg/kg/分,その他で0.3〜0.4mg/kg/分であった.PF-TIVAでは呼吸抑制が強く調節呼吸の必要性が高かったが,循環抑制は少なく,外科手術も円滑に進行し,麻酔回復も穏やかであった.PF-TIVAは犬の全身麻酔法として有用と考えられた.
―キーワード:犬,フェンタニル,プロポフォール,TIVA.
------------------------------日獣会誌 57,715〜720(2004)

 


† 連絡責任者: 山下和人(酪農学園大学獣医学部獣医外科学教室)
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