紹 介

四字熟語「牛鬼蛇神」の紹介について

 標記の記事については,「医」,「獣」,「畜」,「馬」等,獣医師,動物等に関する四字熟語の解説として,大森 勇氏(福島県獣医師会会員)からの原稿を本誌第55巻第1号から第56巻第1号の間,8回にわたり,不定期に掲載してきたが,今回の「馬」の部の紹介をもって終了させていただく.なお,興味のある方は,
著者のホームページ(「牛鬼蛇神」(http://yojijukugo.hp.infoseek.co.jp)若しくは,
「今月の四字熟語」(http://www15.ocn.ne.jp/~yoji/))をご参照いただきたい.

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【馬 の 部】
 「軽裘肥馬」(けいきゅうひば) 「肥馬軽裘」(ひばけいきゅう) 非常に高貴なさま.また富貴な人の外出のときの装い,転じて富貴な人.「裘」はかわごろものこと.
 「万馬奔騰」(ばんばほんとう) 多くの馬が走ったり跳ねたりするように勢いのきわめて盛んなさま.「奔」は勢いよく走る意,「騰」は高く飛び跳ねる意.
 「攀轅扣馬」(はんえんこうば) 「攀轅臥轍」(はんえんがてつ)すぐれた人の留任を懇願して引き止めること.「攀」はよじのぼる,「轅」は車のながえ.「臥轍」は車の進行を止めるため轍の下に身をふせること.「轅に攀(のぼ)って轍に臥す」と訓読.
 「万物一馬」(ばんぶついちば) すべてのものは同一のものであるということのたとえ.相対的な知を否定し,唯一絶対の道からすれば万物はすべて同一であるとする荘子の思想.
類義語「万物斉同」(ばんぶつせいどう),「万物一斉」(ばんぶっいっせい),「万物一府」(ばんぶついっぷ).
 「非驢非馬」(ひろひば) 驢馬や馬のようでありながらそのどちらでもないこと,転じて区別がつかず得体の知れないことのたとえ.「驢にあらずして馬に非らず」と訓読.
 「風檣陣馬」(ふうしょうじんば) 勇壮果敢なことのたとえ.転じて文章や詩句の気勢の強さの形容.風にのった帆船と戦場で戦っている馬の勢いの意から.檣は帆柱.
 「兵強馬壮」(へいきょうばそう) 兵士が強く軍馬が勇ましいこと,兵力が充実していることのたとえ.「兵強くして馬壮(さか)んなり」と訓読.
 「兵荒馬乱」(へいこうばらん) 戦争によって乱され世の中が荒れ果ててしまった状態のこと,兵や馬が入り乱れているさま.「兵荒れ馬乱る」と訓読.
 「泛駕之馬」(ほうがのうま) 常軌に従わない英雄のたとえ.暴走して車をひっくり返す馬の意から.「泛」はひっくり返す,覆す意.
 「木牛流馬」(ぼくぎゅうりゅうば) 敵の目を欺くため三国時代に蜀の諸葛亮が作った牛や馬を象った食料運搬員,「木牛」は一輪車,「流馬」は四輪車.表現……木牛流馬の策.
 「輿馬風馳」(こうばふうち) 車や馬が風のように疾走すること,非常に速いことのたとえ.「輿馬」は乗り物と馬.
 「老馬之智」(ろうばのち) 老いた馬は経験によって培われた独自の知恵があり,特に道の判断は正確で迷うことがないこと.ものにはそれぞれ学ぶことがあることのたとえ.
 類義語「識途老馬」(しきとろうば),「老馬知道」(ろうばちどう),「老馬弁道」(ろうばべんどう),「管仲随馬」(かんちゅうずいば).
 「食馬解囲」(しょくばかいい) 恩義をうけたことがある人が恩人の危機に陥ったとき に助けにゆくこと.「馬を食らうて囲みを解く」と訓読.
問牛知馬」(もんぎゅうちば) 相手の隠している心情を巧みに誘導して聞き出すこと.「牛を問うて馬を知る」と訓読 類義語「問羊知馬」(もんようちば)
 「弓調馬服」(きゅうちょうばふく) 何事もまずは基礎を固め置くことが第一であることのたとえ,弓はまず調子を整え馬は人によく服従させる意から.
 「焉馬之誤」(えんばのあやまり) 「亥豕の譌」12頁参照似ている文字の誤りやすいことをいう.
以下は人名を含む四字熟語となるので項目のみ列挙する.
 「管仲随馬」(かんちゅうずいば) 「管仲」は人名
 「泣斬馬謖」(きゅうきんばしょく) 「馬謖」人名「泣いて馬謖を斬る」の故事
 「馬氏五常」(ばしごじょう) 「馬」家の五兄弟(ともに字を常とする)が揃って優秀であったことからあったことから,最も優秀なのが「馬良」で「白眉馬良」とも.
 「馬遅枚速」(ばちまいそく) 「司馬相如」と「枚皐」の文章作成の遅速をいう

馬の部 完

 


紹 介

四字熟語「牛鬼蛇神」の紹介について

 標記の記事については,「医」,「獣」,「畜」,「馬」等,獣医師,動物等に関する四字熟語の解説として,大森 勇氏(福島県獣医師会会員)からの原稿を本誌第55巻第1号から第56巻第1号の間,8回にわたり,不定期に掲載してきたが,今回の「馬」の部の紹介をもって終了させていただく.なお,興味のある方は,
著者のホームページ(「牛鬼蛇神」(http://yojijukugo.hp.infoseek.co.jp)若しくは,
「今月の四字熟語」(http://www15.ocn.ne.jp/~yoji/))をご参照いただきたい.

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【馬 の 部】
 「軽裘肥馬」(けいきゅうひば) 「肥馬軽裘」(ひばけいきゅう) 非常に高貴なさま.また富貴な人の外出のときの装い,転じて富貴な人.「裘」はかわごろものこと.
 「万馬奔騰」(ばんばほんとう) 多くの馬が走ったり跳ねたりするように勢いのきわめて盛んなさま.「奔」は勢いよく走る意,「騰」は高く飛び跳ねる意.
 「攀轅扣馬」(はんえんこうば) 「攀轅臥轍」(はんえんがてつ)すぐれた人の留任を懇願して引き止めること.「攀」はよじのぼる,「轅」は車のながえ.「臥轍」は車の進行を止めるため轍の下に身をふせること.「轅に攀(のぼ)って轍に臥す」と訓読.
 「万物一馬」(ばんぶついちば) すべてのものは同一のものであるということのたとえ.相対的な知を否定し,唯一絶対の道からすれば万物はすべて同一であるとする荘子の思想.
類義語「万物斉同」(ばんぶつせいどう),「万物一斉」(ばんぶっいっせい),「万物一府」(ばんぶついっぷ).
 「非驢非馬」(ひろひば) 驢馬や馬のようでありながらそのどちらでもないこと,転じて区別がつかず得体の知れないことのたとえ.「驢にあらずして馬に非らず」と訓読.
 「風檣陣馬」(ふうしょうじんば) 勇壮果敢なことのたとえ.転じて文章や詩句の気勢の強さの形容.風にのった帆船と戦場で戦っている馬の勢いの意から.檣は帆柱.
 「兵強馬壮」(へいきょうばそう) 兵士が強く軍馬が勇ましいこと,兵力が充実していることのたとえ.「兵強くして馬壮(さか)んなり」と訓読.
 「兵荒馬乱」(へいこうばらん) 戦争によって乱され世の中が荒れ果ててしまった状態のこと,兵や馬が入り乱れているさま.「兵荒れ馬乱る」と訓読.
 「泛駕之馬」(ほうがのうま) 常軌に従わない英雄のたとえ.暴走して車をひっくり返す馬の意から.「泛」はひっくり返す,覆す意.
 「木牛流馬」(ぼくぎゅうりゅうば) 敵の目を欺くため三国時代に蜀の諸葛亮が作った牛や馬を象った食料運搬員,「木牛」は一輪車,「流馬」は四輪車.表現……木牛流馬の策.
 「輿馬風馳」(こうばふうち) 車や馬が風のように疾走すること,非常に速いことのたとえ.「輿馬」は乗り物と馬.
 「老馬之智」(ろうばのち) 老いた馬は経験によって培われた独自の知恵があり,特に道の判断は正確で迷うことがないこと.ものにはそれぞれ学ぶことがあることのたとえ.
 類義語「識途老馬」(しきとろうば),「老馬知道」(ろうばちどう),「老馬弁道」(ろうばべんどう),「管仲随馬」(かんちゅうずいば).
 「食馬解囲」(しょくばかいい) 恩義をうけたことがある人が恩人の危機に陥ったとき に助けにゆくこと.「馬を食らうて囲みを解く」と訓読.
問牛知馬」(もんぎゅうちば) 相手の隠している心情を巧みに誘導して聞き出すこと.「牛を問うて馬を知る」と訓読 類義語「問羊知馬」(もんようちば)
 「弓調馬服」(きゅうちょうばふく) 何事もまずは基礎を固め置くことが第一であることのたとえ,弓はまず調子を整え馬は人によく服従させる意から.
 「焉馬之誤」(えんばのあやまり) 「亥豕の譌」12頁参照似ている文字の誤りやすいことをいう.
以下は人名を含む四字熟語となるので項目のみ列挙する.
 「管仲随馬」(かんちゅうずいば) 「管仲」は人名
 「泣斬馬謖」(きゅうきんばしょく) 「馬謖」人名「泣いて馬謖を斬る」の故事
 「馬氏五常」(ばしごじょう) 「馬」家の五兄弟(ともに字を常とする)が揃って優秀であったことからあったことから,最も優秀なのが「馬良」で「白眉馬良」とも.
 「馬遅枚速」(ばちまいそく) 「司馬相如」と「枚皐」の文章作成の遅速をいう

馬の部 完

 


紹 介

四字熟語「牛鬼蛇神」の紹介について

 標記の記事については,「医」,「獣」,「畜」,「馬」等,獣医師,動物等に関する四字熟語の解説として,大森 勇氏(福島県獣医師会会員)からの原稿を本誌第55巻第1号から第56巻第1号の間,8回にわたり,不定期に掲載してきたが,今回の「馬」の部の紹介をもって終了させていただく.なお,興味のある方は,
著者のホームページ(「牛鬼蛇神」(http://yojijukugo.hp.infoseek.co.jp)若しくは,
「今月の四字熟語」(http://www15.ocn.ne.jp/~yoji/))をご参照いただきたい.

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【馬 の 部】
 「軽裘肥馬」(けいきゅうひば) 「肥馬軽裘」(ひばけいきゅう) 非常に高貴なさま.また富貴な人の外出のときの装い,転じて富貴な人.「裘」はかわごろものこと.
 「万馬奔騰」(ばんばほんとう) 多くの馬が走ったり跳ねたりするように勢いのきわめて盛んなさま.「奔」は勢いよく走る意,「騰」は高く飛び跳ねる意.
 「攀轅扣馬」(はんえんこうば) 「攀轅臥轍」(はんえんがてつ)すぐれた人の留任を懇願して引き止めること.「攀」はよじのぼる,「轅」は車のながえ.「臥轍」は車の進行を止めるため轍の下に身をふせること.「轅に攀(のぼ)って轍に臥す」と訓読.
 「万物一馬」(ばんぶついちば) すべてのものは同一のものであるということのたとえ.相対的な知を否定し,唯一絶対の道からすれば万物はすべて同一であるとする荘子の思想.
類義語「万物斉同」(ばんぶつせいどう),「万物一斉」(ばんぶっいっせい),「万物一府」(ばんぶついっぷ).
 「非驢非馬」(ひろひば) 驢馬や馬のようでありながらそのどちらでもないこと,転じて区別がつかず得体の知れないことのたとえ.「驢にあらずして馬に非らず」と訓読.
 「風檣陣馬」(ふうしょうじんば) 勇壮果敢なことのたとえ.転じて文章や詩句の気勢の強さの形容.風にのった帆船と戦場で戦っている馬の勢いの意から.檣は帆柱.
 「兵強馬壮」(へいきょうばそう) 兵士が強く軍馬が勇ましいこと,兵力が充実していることのたとえ.「兵強くして馬壮(さか)んなり」と訓読.
 「兵荒馬乱」(へいこうばらん) 戦争によって乱され世の中が荒れ果ててしまった状態のこと,兵や馬が入り乱れているさま.「兵荒れ馬乱る」と訓読.
 「泛駕之馬」(ほうがのうま) 常軌に従わない英雄のたとえ.暴走して車をひっくり返す馬の意から.「泛」はひっくり返す,覆す意.
 「木牛流馬」(ぼくぎゅうりゅうば) 敵の目を欺くため三国時代に蜀の諸葛亮が作った牛や馬を象った食料運搬員,「木牛」は一輪車,「流馬」は四輪車.表現……木牛流馬の策.
 「輿馬風馳」(こうばふうち) 車や馬が風のように疾走すること,非常に速いことのたとえ.「輿馬」は乗り物と馬.
 「老馬之智」(ろうばのち) 老いた馬は経験によって培われた独自の知恵があり,特に道の判断は正確で迷うことがないこと.ものにはそれぞれ学ぶことがあることのたとえ.
 類義語「識途老馬」(しきとろうば),「老馬知道」(ろうばちどう),「老馬弁道」(ろうばべんどう),「管仲随馬」(かんちゅうずいば).
 「食馬解囲」(しょくばかいい) 恩義をうけたことがある人が恩人の危機に陥ったとき に助けにゆくこと.「馬を食らうて囲みを解く」と訓読.
問牛知馬」(もんぎゅうちば) 相手の隠している心情を巧みに誘導して聞き出すこと.「牛を問うて馬を知る」と訓読 類義語「問羊知馬」(もんようちば)
 「弓調馬服」(きゅうちょうばふく) 何事もまずは基礎を固め置くことが第一であることのたとえ,弓はまず調子を整え馬は人によく服従させる意から.
 「焉馬之誤」(えんばのあやまり) 「亥豕の譌」12頁参照似ている文字の誤りやすいことをいう.
以下は人名を含む四字熟語となるので項目のみ列挙する.
 「管仲随馬」(かんちゅうずいば) 「管仲」は人名
 「泣斬馬謖」(きゅうきんばしょく) 「馬謖」人名「泣いて馬謖を斬る」の故事
 「馬氏五常」(ばしごじょう) 「馬」家の五兄弟(ともに字を常とする)が揃って優秀であったことからあったことから,最も優秀なのが「馬良」で「白眉馬良」とも.
 「馬遅枚速」(ばちまいそく) 「司馬相如」と「枚皐」の文章作成の遅速をいう

馬の部 完