募 集

◎ 青年海外協力隊に獣医師の参加を(平成15年度春の募集)
国際協力事業団では,青年海外協力隊員の春の募集を次のとおり行うこととしている.
『青年海外協力隊員・春の募集要領の概要』
資  格: 満20歳以上39歳まで(平成15年5月20日現在)の日本国籍をもつ青年男女.
応募方法: 所定の願書を協力隊事務局に平成15年5月20日(火)までに提出(当日消印有効).
詳  細: 国際協力事業団JICAプラザ
〒151-8558
東京都渋谷区代々木2-1-1 新宿マインズタワー12F
TEL 0120-32-5931,03-5352-5555
ホームページ:http://www.jica.go.jp

 

獣医師募集

◎ 動物病院 西谷
 小動物臨床獣医師1名募集.経験,年齢,性別不問.委細面談の上.下記までご連絡下さい.
問合せ先: 〒240-0052 神奈川県横浜市保土ヶ谷区西谷町688
TEL 045-381-1672
FAX 045-381-1693


◎ 三井ライフテック(株)誕生 三共(株)から動薬事業などが独立

 三共(株)は1899年の創業以来,医薬品や農薬などの研究開発及び製剤技術等をつうじて人々の生活の基盤である「健康」を提供し続けてきたが,本年4月1日をもって「動薬事業」・「FDI事業」・「アメニケア事業」・「化成品事業」の4部門による三共ライフテック(株)を新たに誕生させる予定.
【三共ライフテック(株)】
  本社所在地:〒113-0033 東京都文京区本郷4-23-14
  TEL 03-3814-2749

 

【書  評】

「臨床家のための獣医麻酔」

田浦保穗(山口大学教授)
 臨床家にとって,手元において,すぐにでも臨床応用に役立つ獣医麻酔のテキストが欲しいものである.本書は,手軽で携帯に便利なハンドブック(15×11×2cm,288頁)でありながら,総論がしっかりしている点に驚かされる.各種麻酔法や監視法,麻酔中の支持療法,疼痛管理等の後に各種動物の麻酔各論が記載され,どこを開いても実際の臨床経験に裏打ちされた図表で占められ,納得いく内容であると思われる.体裁も良く,訳本であるが非常に読みやすい.
 麻酔は,動物種や個体差によって異なる点が多く,いかにたくさんの引出しを持っておくかが重要であると思う.本書は,犬,猫,鳥,小型哺乳動物,爬虫類,馬,反芻動物およびラクダ科,豚と幅広い動物種に対応する薬用量表が充実しており,読者に多くの引出しを提供するものと考える.麻酔事故の多くが油断や麻酔前後の検査やモニターの不備等から生じることが多いが,本書は,麻酔直前の用量の確認やモニター法のほか,麻酔による緊急時の問題解決に役立つ教本でもある.本書を処置室や麻酔室,麻酔時のポケットに1冊常備しておくことで,麻酔に対する安心感や信頼関係が生まれ,事故防止へとつながるものと思われる.
 本書は,臨床獣医師が,臨床的に必要な麻酔の主要なポイントを1冊にまとめて執筆しているが,基礎的内容も豊富であり理解しやすい.経験ある獣医師には,復習に役立つのはもちろんだが,疑問にすぐ答えられるし,トピックスもある.学生には,麻酔の基礎と応用を即座に理解するのにきわめて役立つ構成であり,推奨に値する実用書である.

中間實徳 監修
B6変型判 288頁
2003年1月刊
定価(本体5,000円+税)
発売 (株)学窓社

TEL 03-3818-8701 FAX 03-3818-8704
E-mail:info@gakusosha.co.jp

 

【書  評】

『外来種ハンドブック』

浅川満彦(酪農大獣医学部寄生虫学教室(野生動物学))
 
 自然史系出版社,地人書館から『外来種ハンドブック』が日本生態学会創立50周年記念として,刊行された.
 近年,外来種は急速に増加し,日本の生物相を改変するのみならず,群集や地域生態系に多大な影響を及ぼしつつある.その脅威はおもに研究者によって指摘されているが,行政や一般市民,そしてわれわれ獣医師も,その理解が十分とはいえない.
 本書は,外来種についての基本的事項から現状と問題点,管理方法などについてまとめるとともに,具体的な事例集が,国内の専門家約160名(数名の獣医師・獣医大学教員含む)の執筆者により紹介されている.
 項目は以下のとおりで,それぞれに文献が明示され資料性も高い.
A. 現状と課題:外来種関連用語の定義と生息状況,問題点(生物相攪乱,生態系の攪乱−競争置換,捕食者,遺伝的攪乱,外来種が持ち込む病原生物による新たな感染症など),対策の現状(法的規制,国土交通省河川局・環境省・農水省などの取り組み,地方行政の取り組み),調査研究の現状など
B. 管理:意識と啓発,問題意識の共有,指針とガイドライン,予防的措置(意図・非意図的導入の阻止),野生化(定着を含む)外来種の管理(対象種・地域の選別,計画の策定,実施とモニタリング,評価,情報公開など),侵入経路別対策(飼料・緑化による外来植物,ペット,養殖業,天敵導入など)
C. 種別事例集:哺乳類,鳥類,魚類,貝類,両生類・爬虫類,昆虫,病原体,植物など
  事例集には,動物の国内移動に伴うエキノコックス症拡大,ヤマネコへのノネコ由来のウイルス感染,エキゾティック・ペットの寄生蠕虫の外来種化(著者担当部)のほか,外来種・動物園展示種の寄生虫の一覧表も掲載されている.
 今回,「ハンドブック」のような形で,各学会員が集めた外来種に関する基礎的なデータが紹介されることは,結果として息の長い環境保全活動を展開していく源になるし,また,獣医学にとっても参考になる.
 われわれ獣医師が,外来種を含む野生動物と関わりをもつ場合,愛護精神に根ざした傷病鳥獣救護に力点が置かれる場合が多い.しかし,獣医学や野生動物医学,あるいはもっと基礎にある生態学や進化学などから提出される基礎データに基づき,獣医師(学)にしかできない外来種対策があるはずである.
 旧来の獣医学教育では,生態系や動物個体群などの性質を理解する面は十分ではないが,本書は,理解しやすい平易な文体で,かつ網羅的なので,その糸口を探る上で有益である.

日本生態学会編 村上興正・鷺谷いづみ監修
B5判 376頁
2002年9月刊
価格 4,000円
発売 株式会社 地人書館
〒162-0835 東京都新宿区中町15
TEL 03-3235-4422 FAX 03-3235-8984

 

新聞パトロール
 ハムスターが狂犬病に
 南米で感染例,ご注意を!


 厚生労働省は21日,南米のボリビアで狂犬病にかかったハムスターが飼い主をかむ“事故”が発生したとして,都道府県などに対し,情報を提供して狂犬病対策の徹底を要請した.同省結核感染症課は,国内で飼育されているハムスターに現在,危険性はないと強調した上で,「犬以外の多くの哺乳動物が,狂犬病の感染源になり得ることの実例として,注意を呼びかけることにした」と話している.
 同省によると,ボリビアで昨年末,ペルーから輸入されたハムスターが飼い主をかんだ翌日に死んだ.病原体を調べたところ,ハムスターは狂犬病に感染していたことが判明.飼い主を含めて,ハムスターに接触した可能性のある約80人が緊急でワクチン接種を受け,発病者は出なかった.
 日本には2001年の1年間だけで,おもにヨーロッパから100万匹以上が輸入されているが,ペルー産は報告されていない.しかし,狂犬病はいったん発症すると治療法がないため,同省は,参考情報として広く知らせることにした.

(読売新聞 2003年1月22日 朝刊)

 




【 構成獣医師の訃報 】

松原安弘氏(山口県大島郡東和町大字油宇408-1)
 平成14年11月9日肺炎のため逝去,享年77歳,葬儀は11月11日松原弘子氏により執り行われた.

加藤千秋氏
(開業 長野県木曽郡上松町1122-2)
 平成14年10月29日心筋梗塞のため逝去,享年73歳,葬儀は11月1日加藤清子氏により執り行われた.

嶺 尊雄氏(開業 福岡県飯塚市相田961-2)
 平成14年11月22日逝去,享年76歳,葬儀は11月24日嶺千鶴子氏により執り行われた.

越智通俊氏(愛媛県北条市北条1071-13)
 平成14年11月21日肺炎のため逝去,享年86歳,葬儀は11月22日越智通恭氏により執り行われた.

島田不二夫氏(開業 宮崎県串間市大字本城7611)
 平成14年11月23日脳梗塞のため逝去,享年79歳,葬儀は11月25日島田洋子氏により執り行われた.

望月幸一氏(新潟県新潟市東青山1-18-17)
 平成14年11月15日急病のため逝去,享年69歳,葬儀は11月17日望月保宏氏により執り行われた.

井田日出生氏(岐阜県高山市八軒町1-77)
 平成14年11月27日心不全のため逝去,享年73歳,葬儀は11月29日山中公八郎氏により執り行われた.

竹松昭二氏(開業 富山県小矢部市埴生1498-3)
 平成14年11月14日病気のため逝去,享年51歳,葬儀は11月16日竹松尚昭氏により執り行われた.

大山 進氏(鹿児島県鹿児島市下荒田3-17-22)
 平成14年11月21日心不全のため逝去,享年75歳,葬儀は11月23日牧山順子氏により執り行われた.


 平成14年11月21日から12月20日の間に所属地方獣医師会から報告のあった訃報を掲載しました.ご冥福をお祈り申しあげます.




【事 務 局 日 誌】

1月22日 三役会議
  獣医師生涯研修事業運営委員会
 1月24日 全国畜産課長会議(農林水産省)に大森専務理事出席
  静岡県獣医師会BSEシンポジウムに五十嵐会長他出席
 1月29日 第5回組織財政委員会
 2月2日 高知県獣医師会館新築落成祝賀会に五十嵐会長出席
 2月5日 国立大学における獣医学教育に関する協議
  (文部科学省)に大森専務理事出席
 2月6日 第4回日独獣医師協会合同シンポジウム
 2月7〜9日 平成14年度学会年次大会(沖縄)
 2月7日 三学会合同理事会
  三学会誌編集委員会
 2月8日 学会長賞審査会・獣医学術奨励賞選考委員会
  三学会合同定期総会
2月13日 会報編集委員会
2月14日 鶏病研究会賛助会員会議に大森専務理事出席
 2月20日 三役会議
  産業動物委員会