現在,開業獣医師は動物の飼育者と向き合っている.しかし,社会で動物を飼育している人はまだ少数派であり,多くの人は動物を知らず,獣医師を知りえない.しかし,各地で小学校などの教育施設に対し,獣医師会のサポート体制が確立できれば,子どもの成長を助けるだけでなく,すべての国民に対し獣医師が貢献でき,将来は現在よりもっと大きな社会の基盤をつくれるでしょう.その意味で学校飼育動物対策は,狂犬病予防対策とともに,獣医師会が直接に社会に関わる事業として大事に育てるべきものと考えます.
ところで,現在,この問題に一番大事なことは,会員にとって「何故関わらなければならないか」という目的と,「どのように関わるか」の方法を理解してもらうことでしょう.以下の経過を見て,この分野は獣医師の使命であると思っていただけたらと思います.実際,われわれ獣医師以外にはできえない分野であり,われわれ獣医師が放置してはならない責務と考えます. |
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