「獣 医 師 の 職 場」(その84)

(株)マリンテクノサービス〔魚病診療所・養殖研究所〕

【名 称】(株)マリンテクノサービス〔魚病診療所・養殖研究所〕
【所在地】〒811-1313 福岡県福岡市南区日佐4-37-18
      TEL 092-575-1122 FAX 092-571-7750
【組 織】
  福岡を本社として,養殖現場である長崎(五島),熊本,鹿児島,大分等の各地区に分室を持ち現在スタッフ12名で,獣医師(現在1名)の指導の基に真の魚病診療所の先駆者企業として,獣医師のサポーター(テクノ防疫士)を常駐させ,現場に即した養殖魚の防疫診療活動を実施している.
  養殖現場の防疫診療活動の体制をより充実するために,弊社と一緒(社内外)に活動してもらえる獣医師を募集している.
【施 設】
  魚病診療所,養殖研究所.
【沿 革】
  弊社は,平成3年8月に創立し,平成5年3月に法人設立した養殖魚を専門に防疫活動を実施することを目的とした会社であるが,その沿革は,設立者の経歴で説明させていただく.
  「獣医師である創立者は,昭和39年4月シオノギ製薬に入社し,人間薬の現場普及活動を通して薬の効果性について経験(10年間),動物薬の現場普及活動を通して多頭羽飼育における防疫管理の方法について経験(9.5年間),水産薬の現場普及活動を通して養殖現場における薬剤活用の現場を経験(約8年間)」
  この経験により,最も獣医師の職能を必要とされているのは,水産養殖業界であると確信し,養殖業者の支援をいただき養殖漁業の発祥の地である長崎県の五島にマリンテクノサービス〔魚病診療所・養殖研究所〕を開設した.
  現在では,開設から8年が経過し,獣医師が水産業界に実務的に活動することが,非常にまれなケースなので,業界新聞や業界雑誌に取り上げられることが多くなり,今秋には,農林水産省動物医薬品検査所および水産庁資源生産推進部栽培養殖課から弊社魚病診療所(五島)の活動状況の現状調査を受け,担当官の方からの意見やアドヴァイスを受け,弊社の活動の重要性を再認識した.
【業務内容】
  畜産業界では主流となっている多頭羽飼育の考え方に基づく防疫診療活動および防疫管理関連資材の販売活動を実施している.
【特 色】
  水産養殖業界では,薬屋が提供する水産薬を養殖業者が購入し,自己責任で薬を使用するのが現在も主流であるが,弊社では養殖業者との防疫診療依頼の契約に基づき産業動物(牛,豚,鶏など)やペットと同様に獣医師が養殖魚の防疫診療を実施している.
  生産者に生産性を提供し,消費者に安全性を提供するには,世界的な食品衛生(HACCP)や環境問題の観点からも,獣医師(Veterinary)の現場活動が必要不可欠だと考えている.

テクノ防疫士の研修(剖検)風景

薬浴(ブリの稚魚の寄生虫駆除)風景