本会は,毎年会誌を発行しており,平成6年まで年1回,平成7年から年2回発行して現在第9巻を数える.会誌の内容は,原著,総説,談話室と称する留学記や訪問記または感想談話のコラム,年間活動報告などから成り,特に原著は英文か仏文,総説はできるだけ日仏文の併記で刊行するようにしている.本会誌は会員のほか,国会図書館,日仏会館図書室,全国の獣医学系大学図書館に配布しており,フランスへは4つの国立獣医大学(リヨン,アルフォール,トゥールーズ,ナント)の教官,国立獣医学研究機関の研究者,開業獣医師の方々など,約100部を送付している.
  本会は,表にあるように,これまでほぼ毎年日本かフランスのどちらかで必ず1回以上,国際学会(日仏獣医セミナー)あるいはフランス学者の日本招聘講演会を行い学術交流活動を実施している.

 仏日獣医学会のピレ会長は,昨年はフランス医学アカデミー副会長に推挙され,今年は1月5日付で会長に推挙された.同アカデミーは1820年に設立された由緒ある団体で,ピレ会長によると過去に獣医学者で会長に就任されたのは,Henri Bouley,Edmond Nocard,d'Auguste Chauveau,Camille Gu屍in,Gaston Ramonの5人ということであった.本年2月20日にはピレ会長を招聘して池袋サンシャインシティ文化会館にて講演会を開催した.
  本年(1999)9月の世界獣医学大会・世界小動物獣医学会(リヨン)では日仏獣医学会と仏日獣医学会間の交流会の開催が予定されており,さらに2000年には日本での第6回日仏獣医セミナーの開催計画の準備がすすめられている.このように本会は会員諸氏の理解に支えられて,地味ながらも着々と日仏間の獣医学における学術交流を積み重ねている.

(文責:早崎峯夫 総務幹事(事務局))